① 衛生管理者の概要
「衛生管理者」というのは、簡単にいうと職場の安全・健康を守るために必要な国家資格です。
労働者が50人以上いる事業場では、必ず選任しなければならないと法律(労働安全衛生法)で定められています。
企業側からすると、「とりあえず持っておいてほしい資格」の代表格。
特に製造業や建設業ではニーズが高い資格です。
② 衛生管理者1種と2種の違いについて
衛生管理者には第1種と第2種があります。
項目 | 第1種衛生管理者 | 第2種衛生管理者 |
---|---|---|
管轄範囲 | すべての業種 | 除外業種あり(有害業務を除く業種のみ) |
難易度 | やや高い | 比較的やさしい |
受験内容 | 有害業務の知識も必要 | 一般的な衛生管理の知識中心 |
要するに、第1種はオールラウンド対応型、第2種は限定された業種向けってことです。
迷ったら第1種を取るほうがつぶしが効きます。
③ 受験資格
誰でも受けられるわけではありません。
基本的には実務経験が求められます。
【主な受験資格】
- 大卒、短大等 → 実務経験1年以上
※詳細は「安全衛生技術試験協会」の公式サイトでチェックしましょう。
④ それぞれの難易度
- 第1種衛生管理者 → 合格率40%前後
- 第2種衛生管理者 → 合格率50〜60%
第1種のほうが試験範囲が広い分、やや難しい。
ただ、しっかり対策すれば独学でも十分合格できるレベルです。
「覚えゲー」要素が強めなので、地道な暗記がカギになります。
⑤ 受験者数と合格数(合格率)
直近3年分のデータ(安全衛生技術試験協会より)を参考にまとめました。
年度 | 受験者数(第1種) | 合格者数(第1種) | 合格率(第1種) |
---|---|---|---|
2024年度 | 約64,000人 | 約30,000人 | 約46% |
2023年度 | 約67,000人 | 約31,000人 | 約46% |
2022年度 | 約68,000人 | 約31,000人 | 約46% |
だいたい毎年4割前後が合格しています。
思ったより狭き門…とは言えないけど、ナメてかかると普通に落ちます(体験談)。
⑥ 主な作業内容
衛生管理者がやることはこんな感じ。
- 作業環境のチェック(温度・湿度・粉じん・騒音など)
- 健康診断の手配・結果管理
- 労働災害の防止指導
- 衛生委員会の運営
- 健康管理・メンタルヘルス対策
「工場の中をウロウロして、異常がないか見て回る」「健康診断のスケジュールを組む」みたいなイメージです。
⑦ 衛生管理者の必要性について
なぜ衛生管理者が必要なのか?
それは単純に、労働者を守るためです。
- 事故や災害を防ぐ
- 健康を守る
- 職場のストレスを減らす
今は「メンタルヘルス対策」も企業に求められる時代。
衛生管理者は単なる「お飾り」ではなく、職場環境を整えるための大事な存在なんですよね。
⑧ 資格を用いた主な仕事内容
実際に資格を使うとこんな仕事ができます。
- 工場や事業場での「衛生管理者」ポジション
- 安全衛生担当者
- 総務・人事部門での衛生業務
- 労働安全コンサルタントへのステップアップ
「専任されて手当がつく」というよりは、本業+αで衛生管理も見るみたいなパターンが多めです。
(手当がつくかどうかは会社次第…!)
【まとめ】
衛生管理者は、
✅ 職場で必要とされる国家資格
✅ 1種を取ればオールラウンドに対応できる
✅ 勉強すれば独学でも十分合格可能
✅ 資格手当がつくかは運次第(苦笑)
私個人としては、「取っておいて損はない資格」だと思っています。
特に、これから技術系・製造系・総務系でキャリアを積みたいなら、持っておくと間違いなく役立ちます!
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